シモンは安全靴を代表する人気メーカーの一つであり、安全靴を語る上でその存在は外せないくらい、国内外でも大きな支持を受けています。ここでは、シモンの「歴史について」「靴の特徴について」「人気のシリーズ」を紹介します。
シモン安全靴の歴史について
株式会社シモンは、1948年に設立された、安全靴および安全衛生用品の製造販売を行う会社です。
安全靴は1962年から製造開始されており、1967年には安全靴スタンダードタイプが中央労働災害防止協会の推奨品として認定、1982年アジア諸国へ安全靴輸出を開始、1987年にはSJ(旧:シモン・ジャラット)7600シリーズが安全靴としては国内初めてグッドデザイン賞に選定されるなど、着実に、従来の安全靴の概念を打ち破る製品を開発製造してきました。グッドデザイン賞は現在までも約10回受賞し、安全性と快適性・デザイン性を両立した安全靴を製造しています。
海外向け輸出も1982年から開始され、現在ではタイ、中国、インドネシアにも工場が建設されており、「Simon」製安全靴は海外でもよく知られた名前となっています。
1991年には、業界初の軽量かつ焼却可能なACM樹脂先芯と、特許取得の「シモンライト」底(後に「SX3層底」と改称)を搭載した画期的な安全靴8600シリーズ(JIS規格ではL種)を開発販売しました。2001年には、「日本プロテクティブスニーカー協会」の発起人として設立メンバーに加わっています。
シモン安全靴の歴史とは、安全靴をより履きやすくするための技術開発の連続であると言っていいでしょう。
シモン安全靴の特徴について
シモン安全靴の最大の特徴は、SX3層底であると言えます。素材としてはウレタンとラバーという2種類の素材を組み合わせ、それぞれの優位点を活かした技術が生かされています。
同時に構造では、ミッド・アウト・フレームの3つのソールを組み合わせた、同社独自の独立懸架方式となっています。これは働く人の動作を人間工学的に解析して得られたもので、今やシモンと言えば特徴あるSX3ソールにあると言っても過言ではありません。
赤と黒のソールの組み合わせが印象的なSX3ソールは、現在ではシモンライト、トリセオ、8600シリーズ、シモンスターのシリーズに搭載されています。
また、シモンの安全靴は、履いて楽しい安全靴がコンセプトであると言えます。シモンの安全靴は一見してそれと分かるものが多く、概して軽量かつスタイリッシュ、カラフルであるのが特徴です。端的に言えば、重くて固いというイメージを払拭するために技術開発と改良を重ねてきた結果なのです。
シモンの人気シリーズについて
最後に、シモンの人気シリーズを幾つか紹介します。
SX3底を採用した最高級安全靴で、「シモン技術の最高傑作」が謳われています。また消臭・抗菌防臭・防カビのトリプル機能を有する素材を採用し、ムレ防止設計を施しているなど、フラッグシップモデルらしい優れた逸品です。
シモンが製造販売するプロテクティブスニーカーです。樹脂製先芯を採用し、かかと部の衝撃エネルギー吸収性と耐滑性に優れています。
コンセプトは「もっと滑りにくく」、「もっとムレにくく」、「もっと心地よく」で、見た目はスニーカーかジョギングシューズのようです。片足600gと安全靴の中では比較的軽量、色は赤/黒、白/黒、青/黒があります。
シモンの静電安全靴で、メッシュを多用して快適性を飛躍的に上昇させたタイプです。かかと部とつま先部に2つのエアーバックを搭載しており、履き易く、疲れにくくなっています。
SX3底を採用した防災用安全靴です。撥水性のあるフードと防水加工革をアッパーに使用していることで、外部からの泥や水を防ぐと共に、釘等から足裏を守る踏み抜き防止板内蔵で、グッドデザイン賞を受賞しています。外観は確かに、これなら安全そうだという作りになっています。
牛革を甲被に採用し、優れた耐久性を誇るシモンの安全靴です。それでいて外観はスニーカーのようで、接地面積が大きく安定感のある「フラットソール」採用によって、柔軟性に優れる靴底です。
耐滑性「JIS T 8101 革製S種(普通作業用)EF」に合格しています。